小笠原諸島にファンダイブをしに、一人で出かけたことがあります。
きっかけは、確かbe blue という少年雑誌に載っていたマンガを継続して読んでいて、動物に詳しく、優しい主人公に自らを重ね、自分も触れあってみたいと思ったこと、また、当時は定職に就いておらず自分の時間が比較的フリーに取れていたこと、旅行など若いときにしかできない、今こそ世界観を広げたいと個人で考えていたこと等です。両親に熱意を語ったところ、「自分のお金なら自由に使えばいいんじゃないの?」とすんなり了承してくれました。
ファンダイブという、シュノーケリングで比較的浅い深度で海に潜り、イルカを観察しようというのが、小笠原諸島観光のメインとなっていて、この目的で出かける方も多いのではないかと思います。
観光場所としては、船で洋上に出てファンダイブで海に潜り、イルカのウォッチングとなります。食事はあまり覚えていないのですが、現地の宿での食事や、洋上で海の幸を美味しくいただいたことで、そこでしか食べられないものだったのではと思います。be blue のblue や、地元の地名と馴染みのある小笠原と、文字情報だけで急に思い立って出かけてしまったので、個人旅行としては、自分でもユニークなきっかけだったのではないかと回顧しています。
個人でファンダイブツアーに参加したのですが、ダイビングの経験としては二回目になりました。学生時代にダイビング免許を取得する目的でサイパンに旅行で出かけたことがあったため、それから数年の内にダイビング経験を積んでおきたいと考えていたこともあり、ダイビング自体が楽しかったです。
小笠原諸島でのファンダイブでは、船で洋上に出た数人のグループでファンダイブを経験しました。ファンダイブのインストラクターを中心に輪になってダイビングについて話を聞いたり、お互いの自己紹介などをしました。小笠原諸島という、ダイビングスポットとしてはマニアックなポイントなため、自分はあまり経験がなくてもベテランのダイバーが参加していたため、話を聞くだけでもとてもためになりました。
海にシュノーケリングで潜り、イルカを観察するメインイベントでは、インストラクターの方が船でイルカの群れを探して、発見できたら、ファンダイブで潜ってイルカを観察できました。
イルカをファンダイブで観察できたとき、何とかしてイルカにタッチしたいとの思いが脳裏によぎりました。せっかくここまで来たのだ、イルカに触れてみたいと思い、必死に手を伸ばしてしまったのです。すると思いがけずイルカの尾びれを一瞬触ることができ、大変感動しました。あのヌルッとした感覚は忘れられません。海での泳ぎは、人間はイルカのスピードには到底叶うものではないので、これは貴重な体験になったかと思います。
困ったこととしては、ダイビング参加者とのコミュニケーションでした。ダイビングのマスタークラスで年に何回も潜っている女性等が参加者に多く、私のように無職でふらっと旅行に行くという人は参加者の中はいなかったので、あまり話の輪に入れずやや孤立してしまいました。勤めていた会社の取引先だった企業の会社員の方もいて、不思議な縁を感じました。自己紹介等で自分が話す場面ではレベルの違いに緊張してしまったことが心残りです。でもいい経験になったと思っています。
ホリデーに自由にひとりでふらっと好きな場所に好きなだけ滞在できる旅行など、なかなかできることってありません。あの時にエイっと思い切って旅行にでかけて良かったと感じています。結婚したり子育てに追われたり、仕事で長期休暇を取るのが難しいなど、その後まったく自分だけの時間が取れなくなって、やっと貴重な時間だったことがわかります。
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